やさしい着物講座
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着物の種類
着物の種類はとても多く、着物に慣れていない方には難しいかと思います。
わかりやすく簡単に分けますと
①正装
②普段着(正装以外)
この二つに分けられます。これだけ?と思われると思いますが、まだあります。
更に種類別で分類すると
①正装には、黒留袖・色留袖・振り袖・訪問着・付下げ、色無地、黒紋付(喪服)・絵羽織など
②普段着(正装以外)には、小紋・浴衣など
これらは着物の種類で分類をしましたが、着物の場合
糸の種類でも分けられます。
①正装には絹
②普段着(正装以外)には木綿、ウール、ポリエステル(化繊)、混紡など
そして生地(織り方)の種類でも分けられます。
①正装には、ちりめん、羽二重、綸子
②普段着(正装以外)には、ちりめん、綸子、お召、紬など
ということで、非常に簡単な分類をしました。
正直、着物屋さんでも、着物好きな方でも、茶道、華道をされている方も、それぞれ考え方や思いが異なりますので、上記に記したことも私の個人的な意見で、みなさんの共通認識ではありません。しかも地域などによっても異なります。
着物という衣が着られるようになったであろう平安時代に遡ると、一般人は普段着、上流社会の人は正装に近いものを纏っていました。沖縄では琉球王国の時代、一般人の着るものなどは厳しく制限され、黄色や紫のような高貴な色は、一般人は絶対に着用できませんでした。こうやって様々なもので身分の違いを表していたのです。
結婚の儀などで記憶されている方もいると思いますが、天皇家の正装は束帯や十二単です。もちろん一般の方には着ることができません。
昔はセレモニーや儀式に、一般人が参加することはなかったため、一般人は正装を持つ必要すらなかったということです。ですから、どの時代まで遡るかで着物の定義が変わってきます。
現代において販売されている着物の歴史はかなり浅く、昭和に入ってから確立したものと言えます。
TPOに応じた着物
場所や内容によってどんな着物を着たらいいのか?使い分けるのは難しいですよね。上記に記したように正装と普段着の分け方は簡単だと思いますので、参考にしてください。
例えば結婚式に出席するには、どのような着物が良いかと聞かれることがありますが、参列する立場によっても異なりますし、来賓なのか親戚、友達、上司、仕事の関係など。また地域によって風習が異なりますので、わからないことは気軽に身近な呉服屋さんに問合せてみてはいかがでしょうか。
また他の呉服屋さんではあまり言われないことですが、結婚をされる方(新郎新婦)のステータスに合わせて着物を選ぶのも良いかと思います。簡単に言えば「どのようなスタイルで結婚式をあげようと思っているのか」です。それに合わせて着物を選ぶのが一番良いかと思います。以前は結婚式場が結婚式のスタイルを決めていましたが、最近は新郎新婦が結婚式のスタイルを決めていますので、そこを知るのがベストかと言えます。
また茶道は四季を重んじていますので、四季に合わせた着物を選ぶことが大切です。そして歴史的にも上流社会の人によって構築された文化のため、正装を好みます。
さまざまな場所でTPOに合わせた着物を選ぶようにしてください。日本の心である「おもてなし」を感じるような着物選びができると良いのではないでしょうか。
わからないことは、お気軽に当店へお問合せ下さい。